自己破産は就職などの際の履歴書に書いて会社に伝える必要ある?
「自己破産って、就職の際に履歴書に書いて会社に伝える必要あるの??」
これ、めっちゃ気になりませんか?
これから自己破産する人も、もう自己破産した人も気になるこの疑問。
結論をいうと、実は記載する必要はありません。
⇒私が利用して安心できた自己破産に強い弁護士はこちら
でも、なんかこの自己破産したことを隠してたら怒られるような気分になりますよね。
ちょうど履歴書の賞罰を書くみたいな感じで、どっかに書いておかないといけないのかななんて。
しかも、さらに心配しはじめると、
「もし就職したあとに、自己破産のことを隠して就職していたらクビになるのかな」
なんて心配もしてしまいがちです。
今回は、自己破産と就職の際の会社への告知について、解説していきたいと思います。
自己破産の履歴書への記載義務
まずは、自己破産を就職の際に、履歴書等に記載して告知しないといけないかです。
結論から書くと、
「自己破産は履歴書に記載する必要はありません」
ということです。
あくまでも私的な法律行為なので、刑事罰などと同じにしてはいけません。
刑事罰で前科とかは賞罰の欄にかかないと、私文書偽造になりますが、私的な法律行為は関係ありません。
例を挙げると、
- 結婚しました
- 離婚しました
- 家を購入しました
- 財産を相続しました
- 抵当権を設定しました
- 保証人になりました
- 売買契約を結びました
- 賃貸借契約を結びました
などなど、こんなことって、わざわざ履歴書に書かないですよね。
それと同じ感覚で、自己破産しましたというのも、履歴書に書く必要がないんです。
「面接できかれたらどうするの?」
これは確かに難しいですね。
でも、嘘はいけないので、聞かれたら正直に答えるしかないと思います。
ただ、いまだかつて、面接で、
「あなたは自己破産してますか?」
なんて聞かれたという話を聞いたことがありません。
それはそうですよね。
大多数の人は自己破産していないですし、初対面や数回しかあったことないひとに、いきなり自己破産しているかなんて聞く人いないですよね。
なので、余計な心配はしなくてもいいと思います。
自己破産完了までは制限される職業
とはいいつつ、実は自己破産の申し立てが完了して、免責許可が出るまでは一部の職業につくことは制限されます。
公法上の資格制限といい、以下の職業には破産手続きが終わるまではつくことができません。
- 弁護士
- 公認会計士
- 税理士
- 弁理士
- 公証人
- 司法書士
- 行政書士
- 人事院の人事官
- 国家公安委員会委員
- 都道府県公安委員会委員
- 検察審査員
- 公正取引委員会委員
- 不動産鑑定士
- 土地家屋調査士
- 社会保険労務士
- 宅地建物取引業者
- 商品取引所会員
- 証券会社外務員
- 有価証券投資顧問業者
- 質屋
- 古物商
- 生命保険募集員
- 損害保険代理店
- 警備業者や警備員
- 建設業者
- 建設工事紛争審査会委員
- 風俗営業者
- 風俗営業の管理者
逆に、ここにないような、
- 医師
- 建築士
- 宗教法人の役員
- 国家公務員
- 地方公務員
- 学校教員
など、一見だめそうな職業でも、なんの問題もなくつくことができます。
昔は信用調査もあった
昔は、就職の内定が決まった後や、最終面接くらいの段階で、信用調査というのがありました。
特に、銀行や警察などの就職する際には、この信用調査が入ると言われていました。
最近はほとんど行われていないです。
中途だとたまにあるといいますが、それでもそもそも大手とかだと毎月数十から数百人入社しているようない会社もあり、そんなところがいちいち選考段階で信用調査なんてやってられないんだと思います。
世間的な批判もありますし。
そうはいいつつ、やはり銀行や証券会社などの金融系の会社や警察や警備会社などでは、もしかすると今でもこっそり信用調査がはいるかもしれません。
そのうえで、もしかすると自己破産を理由に不適格として不採用になるかもしれません。
こればかりは運だと思ってあきらめるしかありません。
ただ、大多数の企業は信用調査なんてやっていないので、そこまでナーバスに気にすることはないでしょう。
就職後に会社に自己破産歴を知られたらどうなる?
次は、就職前ではなく、就職後に自己破産が会社に知られたらどうなるのかを解説していきたいと思います。
結論から書くと、たとえ就職後に自己破産したことがわかっても、自己破産を理由に解雇されることは絶対にありません。
万が一解雇してきた場合、労働基準法に規定されている不当解雇になるので、解雇無効の主張ができます。
ホントに争うなら、法律的に解雇無効が主張できるケースなので、最悪裁判で戦っても勝てます。
法律上は、自己破産を理由に解雇になることはないのですが、居づらくなるケースはあるようです。つまり、みんなにあの人は自己破産したらしいよなんて陰でこそこそ言われるのに耐えられなくなる場合ですね。これは仕方がないといえばないのですが、できればこうこう状況にならないように、会社やまわりには秘密に自己破産をするのがよいでしょう。基本的には、一般の人がこの人が自己破産したかどうかを確認できるのは官報くらいで、官報なんてほとんど見ている人がいないので、ばれないです。
まとめ
今回は、自己破産は就職などの際の履歴書に書いて会社に伝える必要あるのか、自己破産を理由に会社を解雇されるのかを解説してきました。
特に就職の際に、履歴書に自己破産をしたことを書く必要はありません。
また、自己破産したことがあることを告知せずに就職し、その後自己破産したことがばれても、決して解雇事由にはなりません。
いくら借金を合法的にチャラにできるからといって、それで仕事がなくなったら、結局はまた借金苦の状態に戻ってしまいます。
でも、そんなことにはならないので、安心してください。
コメント
この記事へのコメントはありません。
コメントする