初心者でもわかる過払い金請求の基礎知識
過払い金請求は人生を変えてくれます!
でも、過払い金請求は、難しくてなかなか理解しづらいという人も多いはず。
今回は、過払い金請求ってそもそもなにかということを解説していきたいと思います。
かばらい先生とエリのトークの間に、しっかりとした解説を必要に応じて入れています。きちんと理解したい方向けの解説なので、まずはなんとなく基礎的な話を理解したいという方は、読み飛ばして、2人のトークのみお読みください。
先生!こないだオススメしてもらった杉山事務所に相談にいくことになったんです~!今週金曜にいってきます!
お、さっそく!いいね、いいね。
でも、その前に、私もちょっとは過払い金請求について勉強しておきたくて。先生、私にもわかるくらい簡単に教えてください!
私にもわかりやすく(笑)わかった、わかった。じゃあ簡単に過払い金請求ってなんなのかを簡単に解説していこう。でも、詳しくはちゃんと司法書士や弁護士の先生に聞くんだよ。
過払い金とは?
過払い金というのは、貸金業者に返しすぎたお金のこと。法律上、返す必要のないお金を返したため、その返す必要のない分については、サラ金業者に返せと訴えることができるんだよ。
お金が返ってくる??返し過ぎたお金ってどういうことですか?
消費者金融やサラ金は、法律に定められた上限金利より高い金利でお金を貸してるんだ。だけど、法律で定められた金利以上の金利は、本来ダメなものでしょ。だから、その分を返せって貸金業者にいうことができるんだ。
へー、金利って法律で決まってるんだ!
払い過ぎた分は、もともとの元本として借金が減らされるんだよ。そして、それで完済してなお多い分を支払っていたら、その分は逆にお金が手元に返ってくるんだ。
ってことは、もしかしたら、私ももう借金の返済が終わっているかもしれないってこと!?
もちろん、エリさんがどれだけの金利を支払っているかによるけど、もしかしたら完済しているかもしれないね。逆に、それ以上のお金を払っていて、お金が手元に返ってくるかもしれないよ。
法律的にいうと、消費者金融やサラ金などの貸金業者から15~20%(利息制限法1条1項)に定める金利以上で借入をしている場合、本来支払う必要のない過剰な支払い分が無効として返還請求できます。
本来支払う必要のない過剰な支払い分が無効であるということは、超過して支払った利息は、順次尺入金の元本に充当され、残っている元本を減らすことができます。
つまり、金利として払っていたつもりでも、その金利は無効なので、無効分は元本の返済に充てられるわけです。
さらに、元本の返済に充てて、さらに残った分については、不当利得返還請求の対象となり、手元にお金が戻ってきます。
利息制限法という法律には、15~20%を超える利息の支払いを向こうと定められていますが、これは15~20%を超える金利分については、無効になるというだけのものです。
たとえば、25%で貸しても違法になるわけではありません。
刑事罰を受けることなく消費者金融が貸付できる上限利率(刑罰金利)は、出資法で定められている29.9%で、ほとんどの消費者記入はこの上限ぎりぎりで貸し付けています。
そうすると、例えば400万円の借入をするとすると、
400万円×0.3%/年=年間120万円
となり、毎月10万円を金利のためだけに返済する必要があります。
しかも、この毎月10万円というのは、あくまでも金利です。
元本の400万円は別途返済しないといけませんので、毎月の支払はさらに多くなります。
これは、平均年収400万円の日本では、普通の人に返済できるとは思えません。
そんな状況から、たとえば、金利分の毎月10万円が減額されると、借金も少しずつ返済に向かうかもしれません。
過払い金請求は、そのような債務者を苦しめている金利の支払を減らしてくれます。
じゃあ、なんで消費者金融とかサラ金は、違法な金利で貸してくるの?
なかなか、鋭い質問だね(笑)ちょっと難しいんだけど、日本では利息制限法という法律と、出資法という法律の2つの法律で、それぞればらばらに上限金利を決めているからなんだ。その間を「グレーゾーン金利」とかって呼ばれているんだよ。
グレーゾーン金利は、
- 借金10万円未満⇒年率20%
- 借金10万円以上100万円未満⇒年率18%
- 借金100万円以上⇒年率15%
となっています。
この金利より高い利息で借金をしている方は、過払いをしていることになります。
あー、それニュースで聞いたことあります。そのグレーゾーン金利で借金をしているときに、過払い金請求ができるということですね。なんか過払い金請求ができそうな目安とかってあるんですか?
基本的には、どんな場合でも一度司法書士や弁護士に相談してみるといいと思うよ。あくまで目安だけど、
- グレーゾーン金利でお金を借りている(借りていた)
- 5年間ほど借金をしている
というケースだと、過払い金が発生しているケースが多いかな。
いずれにせよ、私、過払い金請求できそうです!!今週相談に行くのが、待ち遠しいです!
過払い金請求の大まかな流れは、
- 取引履歴の再現
- 取引履歴の開示請求
- 訴訟前交渉段階での和解
- 訴訟の提起
という流れになります。
もちろん自分で全てをすることも可能です。
しかし、
- サラ金相手に個人で戦ってもあしらわれる可能性
- 開示請求など相手にされないことも
- 法律知識の勉強が必要
- 訴えを提起した場合に裁判所への出頭が必要
などなどの理由から、よほど自信のある方以外は、過払い金請求のプロの弁護士や司法書士に依頼した方が得策です。
まとめ
過払い金請求というのは、貸金業者に払い過ぎたお金を取り戻すことです。
いわゆるグレーゾーン金利で、そこそこ長い期間借金をしているという方は、過払い金が発生している可能性があります。
過払い金請求自体は弁護士や司法書士などの代理人を立てなくても可能ですが、手間や交渉力を考えると、やはりその道のプロに依頼した方が賢明と言えます。
過払い金請求は、債務者の権利です。
債務者の権利として、その権利を行使することに、なにも後ろめたいことはありません。
むしろ、法定金利よりも高い金利で金貸しをしている消費者金融やサラ金に、毅然と立ち向かうことは、社会的な正義でもあります。
道義的にも、銀行預金の金利が「ゼロ金利」、政策金利に至っては「マイナス金利」となっている今日現在、消費者金融やサラ金が年率20%以上の金利で貸していることにNoということに、何も疑問は感じないのではないでしょうか。
「いつまで返済が続くのかなぁ…。先が見えなくてもう生きるのが嫌になった。」
なんていう希望を失いがちな多くの方にとって、生活立て直しにきわめて有効な手法がこの過払い金利の返還請求です。
あなたの借金は、とっくに終わっているかもしれません。それどころか、まとまったお金が返ってくるかもしれません。相談料、着手金は無料で相談できる法律事務所や法務事務所があるので、勇気を出して一歩を踏み出してみてはどうですか。10年の消滅時効があり、完済から10年経ってしまうと、もう請求できなくなります。善は急げ、もし相談してダメでも特に損をすることはありません。
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